ハンドリング工程とは

ハンドリング工程はロボットハンドなどが生産ライン上で製品を掴む工程のことをいいます。
ハンドリング工程に必要なアクチュエータの選定ポイントは「ワークを破壊せず、また、搬送途中でワークが落下しないように確実に掴むことが可能かどうか」になります。
ハンドチャックは力が強いため、変形しにくいワークのハンドリングに向いています。また、グリッパは動作や力の制御ができるため、変形しやすいワークでもソフトに掴むことができます。

選定のポイント
ソフトハンドリングが必要かどうか

ワークが金属や樹脂など硬い材質で、強く掴んでも変形しない場合はハンドチャックがおすすめです。
ワークがゴムやシリコンなど変形しやすい材質の場合は、ソフトに掴めるグリッパがおすすめです。

ソフトハンドが不要なら ハンドチャック

ソフトハンドが必要なら グリッパ

基本的にはハンドチャックがおすすめ

基本的にハンドは軽いほうが良いとされています。
ハンドが軽いと搬送用のアクチュエータやロボットへの負荷を軽減できサイズも小型化できます。
例えば、弊社の製品の場合ハンドチャックのLSH-A20-HP1は295g、グリッパのFLSH-20Gの380gになります。同じ把持力なら、質量の軽いエアをおすすめします。

CKDのハンドチャックはバリエーションも豊富で選択しやすい

薄形平行ハンド
幅広平行ハンド
3方爪チャック

ソフトハンドを求める場合はグリッパが必要

壊れやすいワークには衝撃を与えないよう速度可変でき、ワークに合わせ把持力が変えられるグリッパで優しく掴むのがおすすめです。

CKDのFLSHなら選択肢拡大

CKDのFLSHシリーズはエアシリンダのLSH-HP1と取付互換があり、置換えが容易です。ロングストロークもあり多点止めによる多品種ワークのハンドリングもできます。

ハンドチャックとグリッパの比較

では、CKDのハンドチャックとグリッパの実際の機種でコストや性能について比較してみましょう。

比較する機種形番

ハンドチャック
LSH-A20D1N-F2H-D-HP1

グリッパ
FLSH-20G-H110NCN-FS03

比較条件

コストで比較

高耐久機器LSH-HP1シリーズにすると、エアは交換回数が減り、コストダウンできます。

■ コストの算出について 初期製品価格、交換時の製品価格または部品価格、及び稼働時の電気代を合わせたコスト
稼働時の電気代1kwhあたり22円で計算。
エアは、エア消費量を電力量に換算し、電磁弁とシリンダスイッチの消費電力量と合わせて算出。
メンテナンス時の工賃は含まれておりません。
※交換時期は当社所定条件による試験データに基づいて算出しており、保証するものではありません。

アクチュエータ外形寸法で比較

エアがよりコンパクトです。

位置決め時間で比較

移動時間の差は少ないですが、押付判定時間を加味すると、
エアLSH-HP1シリーズが速くなります。

CO2排出量で比較

動作頻度が9回/min未満の場合、エアのCO2排出量は抑えられます。

※1分間当たりの動作頻度により、CO2排出量は変わります。
※電動は把持時間が長いほど消費電力量が増え、CO2排出量が多くなります。

■ CO2排出の算出について [条件] 年間稼働日数:250日 稼働時間:8時間/日 エア圧力:0.5MPa(クランプは0.4MPa、搬送は0.25MPa)
年間消費電力量よりCO2排出量換算(kg-CO2/年) 年間消費電力量(kWh)× 0.000406* × 1000*
*CO2排出係数:環境省公表電気事業者別排出係数R2年度実績 中部電力ミライズCO2排出係数、 *1000:kg換算
エアは、エア消費量を電力量に換算し、電磁弁とシリンダスイッチの消費電力量と合わせて算出。

CKDの商品紹介

搬送用のアクチュエータやロボットへの負荷を軽減できる軽量のハンドを多数ご用意しています。

ハンド・チャック

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電動アクチュエータは動作や力の制御ができるため、変形しやすいワークでもソフトに掴むことができます。ワークの破損を削減します。

電動アクチュエータ グリッパタイプ

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商品の選定はCKDにご相談ください

弊社はお客様のご要望をお伺いした上で、使用商品の提案からサポートまで幅広く対応しています。
アクチュエータの選定でお困りでしたらお気軽にご相談ください。

エアと電動いいとこどり

ハンドリングなど5工程を再現し、エアと電動の使い分け提案を
実際にご覧いただけるようデモ機をご用意しました。