エアフィルタ・レギュレータ(減圧弁)・ルブリケータから構成され、装置へ供給する空気の調整(異物等の除去・調圧・潤滑油噴霧)を行います。FRLユニット(または3点セット)と呼ばれています。
近年の無給油機器の普及に合わせ、エアフィルタとレギュレータで構成されるFRユニット(フィルタ・レギュレータ)の使用も増えています。 また、装置側で要求される空気の清浄度に対応した、油分除去フィルタを組み合わせたFMR ユニット(フィルタ・ミストフィルタ・レギュレータ)等もあります。

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エアフィルタは、メインラインフィルタ・エアドライヤ以降の配管で発生した水分・異物をろ過し、トラブルを未然に防ぐ役割をしています。

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エアフィルタの構造・ろ過原理

入口から入った圧縮空気は、 ①ルーバーディフレクタにより、旋回しそのサイクロン効果により、大きな異物・水滴・油滴を遠心分離により、 ④ボウル組立の内壁にあて、壁面より下部へ溜まっていきます。遠心分離出来ない微細な異物はさらに ②フィルタエレメントでろ過され出口側へ送られます。④ボウル組立に溜まったドレンは定期的に ⑤ドレン排出口より排出させます。


CKDの代表的な商品

フィルタの内部には、ルーバーディフレクタ、フィルタエレメント、バッフルプレートなどで構成されています。


ルーバーディフレクタ

汚れたエアはまず内蔵しているルーバーディフレクタで旋回運動させ(サイクロン効果)、大きなゴミ、ドレン、オイルミスト(40~500μm)などを遠心分離します。


フィルタエレメント

FRLで使用される一般的な固形物除去用エレメントには5~10μm程度のものが多く使用されるが、オイル除去、タール・カーボン除去用にろ過0.3μmの油分除去フィルタエレメントも使用されます。


バッフルプレート

ルーバーディフレクタで分離されたドレンの巻上げを防止します。


ボウル組立(ボウル・ボウルガード)

一般にボウル材質は、無色透明の樹脂(ポリカーボネイト)が採用されています。しかし、このポリカーボネイトは、酸・アルカリの雰囲気に弱いので、その様な環境下においては、材質変更(金属製)を検討します。また、樹脂製ボウルには万一ボウルが破損した場合に、ボウル部の破片の飛散を防止するためにボウルガードがセットになっています。

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エアフィルタのドレン排出について

エアフィルタのドレン排出方法は、2種類あります。


手動排出タイプ(基本形)

ドレンの溜まり具合を目視確認し、手でドレンコックを開けて排出します。


自動排出タイプ(オートドレン)

ドレンがある一定量溜まると、ボウル内の自動排出弁が働き、ドレンを排出する方式。 NO形・NC形があります。

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オートドレン
NO形・NC形の違い

NO(無加圧時開)タイプ

特長
無加圧時(夜間など)ではドレンは自然排出しますので、人為的な排出作業は不要です。加圧時では圧力充填後、ドレンが一定レベル溜まると自動的に排出します。

注意点
最低作動圧以上の圧力が充填されるまでは一時的なエアとドレンの排出があるため、 吐出流量の小さいコンプレッサ(0.75kw以下)では圧力の充填が成されない可能性があります。このような場合はNCタイプをご使用ください。


NC(無加圧時閉)タイプ

特長
吐出流量の小さいコンプレッサ(0.75kw以下)に適しています。加圧時の一時的なエアパージはありません。圧力充填後、ドレンが一定レベル溜ると自動的に排出します。

注意点
無加圧時(夜間など)ではドレンは排出しませんので、無加圧時(夜間など)でもドレンが多く出るところでは、人為的な排出作業が必要となります。


エアフィルタの
流量特性について

エアフィルタに圧縮空気を流すと、ろ過する過程で圧力損失(※)が発生します。
この空気圧・圧力損失・流量の関係を表したものが左記の流量特性表です。
流量が大きくなるほど、圧力降下が大きくなります。

※圧力損失: 流体が機械装置などを通過する際の単位時間単位流量あたりのエネルギー損失のこと。

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