大気中の空気には目に見えないゴミ、水分、油分、ガス、その他汚染物質が含まれています。
この空気を空気圧縮機で圧縮すると、圧縮された空気中にはこれらの不純物も多く含まれることになります。

この圧縮空気をそのまま空気圧機器に使用すると、空気圧機器のパッキンや摺動部の摩耗、配管の末端からドレンが出る、配管材料が腐食するなどのトラブルの原因になります。
そこで、これらの不純物を取り除く機器が必要となり、圧縮空気浄化機器が生まれました。

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メインラインフィルタは、コンプレッサ近くに設置して、圧縮空気中に含まれる不純物(ドレン・異物・油分など)を取り除きます。
不純物を取り除くエレメントには、ろ過度により「プレフィルタ」「油分除去フィルタ」「高性能油分除去フィルタ」「活性炭フィルタ」の4つに分類されます。

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プレフィルタ

3μm以上を除去。固形物質・ドレン等の除去。


油分除去フィルタ

0.3μm以上を除去。オイル・タール・カーボン除去。


高性能油分除去フィルタ

0.01μm以上を除去。超微小オイル粒子除去。


活性炭フィルタ

活性炭による吸着。臭い分子除去。


CKDの代表的な商品



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圧縮空気中に含まれる、メインラインフィルタで取り切れない水蒸気・水分を除去します。
その除去方法は ①冷凍式 ②吸着剤式 ③高分子分離膜式 の3種類があります。

①冷凍式

最も多く使われています。
圧縮空気を冷媒(※)を使って冷却して、水蒸気を凝縮させる事により、分離除去します。

※冷媒: 熱を温度の低い所から高い所へ移動させるために使用される流体のこと。


CKDの代表的な商品

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②吸着剤式

シリカゲル(※)や活性アルミナ(※)等の乾燥剤を使用して、圧縮空気の水蒸気を吸着・除湿を行います。冷凍式より低露点の乾燥空気が作れます。
通常2本または4本の筒を持ち、片方は除湿、もう片方は湿った乾燥剤の再生を同時に行います。その際、再生には乾燥空気の一部を使用する方式をとっています。

※シリカゲル: 透明または青色の粒状で透明な袋に入っている乾燥剤。
※活性アルミナ: 大きな表面積を持つ多孔質の酸化アルミニウムで、各種の液体、蒸気、気体を吸着する。


CKDの代表的な商品


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③高分子分離膜式

高分子膜(※)を使用する為、電気を一切使用しません。
高分子膜は、水蒸気は透過し、酸素窒素は透過しにくい性質を利用して除湿を行います。
分離した水蒸気は、除湿した乾燥空気の一部を使用し、パージエア(※)として大気へ放出します。

※活性アルミナ: 大きな表面積を持つ多孔質の酸化アルミニウムで、各種の液体、蒸気、気体を吸着する。
※パージエア: 除湿後のエアーの一部を通し、内部の乾燥剤などを再生させるための空気のこと(再生空気)。 再生後は、大気中に放出されます。


CKDの代表的な商品

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空気中の水分とドレンについて

空気中には、水蒸気(気体)が含まれています。
一定体積の空気中に水蒸気として存在できる量は、空気の温度によって限界があります。
その限界値を超える水蒸気は気体から液体に変わります。
空気圧縮機によって圧縮された空気は、一定体積中の水蒸気量が増えることによって限界値を超えた量が水分(ドレン)に変化します。

飽和水蒸気量(g/㎥)
1㎥の空気中に水蒸気(気体)の状態で存在できる最大量のことを言います。



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