1.駆動機器(アクチュエータ)
1.駆動機器(アクチュエータ)
圧縮空気のエネルギーを直線運動や揺動運動、
回転運動に変換する機器を総称して駆動機器(アクチュエータ)と言います。
アクチュエータの種類

直線運動をする
エアシリンダ

揺動・回転運動をする
ロータリー
アクチュエータ

揺動・回転運動をする
エアモータ

把持する
ハンド・チャック・
グリッパ
エアシリンダについて
ここではエアシリンダに関する以下の疑問を解説していきます。
エアシリンダは
どのように動くの?
エアシリンダの構造
エアシリンダの構造
一般的な複動形エアシリンダの内部構造です。
●チューブ:シリンダ室を形成する部品。ピストンの摺動(※)案内も兼ねています。
●カバー:給排気ポートなど内蔵するシリンダ室を形成する部品。 ヘッドカバーとロッドカバーに分かれます。
●タイロッド:シリンダチューブとカバーを締結します。
●ピストン:空気圧を受けてシリンダチューブ内を摺動します。
●ピストンパッキン:シリンダの内部漏れを防止します。
●ピストンマグネット:シリンダスイッチで検出可能にするための磁石。
●ピストンロッド:ピストン出力、変位を外部に伝達します。
●ロッドパッキン:ピストンロッドの隙間から空気の漏洩を防ぎます。
●ブッシュ:ピストンロッドを摺動案内します。
※摺動: すべらせながら動かすこと。


アクチュエータの
作動方式
アクチュエータの
作動方式
アクチュエータの作動方式には、
①一方向にだけ出力させ、戻りを外力またはばねで行う「単動形」と
②両方向とも空気圧の力で出力する「複動形」があり、「複動形」が最も一般的です。

エアシリンダの
クッション機構
エアシリンダの
クッション機構
エアシリンダには、慣性力を持った負荷がストローク端で停止する時、
衝撃的にカバー部にあたりピストンおよびカバーが破損することを防止
する目的で、クッション機構が組み込まれています。
① エアクッション機構
空気圧の圧縮性を利用した機構。
クッション能力の調整が可能。
ストロークエンドの手前でクッションリング、クッションパッキンにより空気の廃棄通路をふさぎ、 クッションニードルのみに絞られ、その調整量に応じて発生するピストン背圧(※)がクッションとなります。 ※背圧: 流れの中の物体下流における圧力のこと。
②ゴムクッション機構
ゴムなど弾性体を利用した機構。
クッションの能力の調整は不可能。


アクチュエータの大きさ
アクチュエータの大きさはチューブ内径(ボア径: 内径のこと)で表します。
チューブ内径が大きくなればなるほど、大きな出力が得られます。
内径はJIS・ISOで規格化されており、CKD ではΦ100 以上を大口径としています。
